サード八王子で働き始めて(後編)
こんにちは
今年の9月から東京都のグループホーム、サード八王子の世話人をしております、
中野と申します。

前編では、私がサード八王子へ入職するまでを書きました。
後編では、入職してから感じたことをお伝えしたいと思います。
感動しました
入職してまず、施設内が非常に静かであることに驚きました。
それは利用者様が皆、穏やかに過ごされているからです。
その光景を見ただけで、感動を覚えました。
「ああ、これは適切な支援がうまくいっているのだろう」と。
また、グループホームでは当たり前のことなのかもしれませんが、
職員が利用者様と1対1で入浴支援を行っていること
そして一人の利用者様にじっくりと向き合っていられることにも感動してしまいました。
以前勤めていた施設では、一人で何人もの利用者様を見守る必要がありましたが
ここでは一人の利用者様と落ち着いて向き合えるため、
安心して働けると感じました。
また、1フロアに利用者様が5名過ごされているのですが
職員が二人配置されていることにも驚き、そして感動しました。
これなら何かトラブルがあったとしても、一人が落ち着いて対応することができます。
さらに、1つの棟に2フロアあるので、状況によってはさらに応援を呼ぶことも
可能で、手厚く利用者様と向き合えることに感動しました。

そして、サード八王子では職員が利用者様について、
「日々穏やかに過ごせるように」
「自分で出来ることを増やせるように」といった意見を出し合い、
それを検証(モニタリング)し、また話し合ったりしています。
常にチームで統一した支援を行おうとしています。

サード八王子では「利用者様がなぜこのような行為をするのだろうか?」
と、利用者様の行動の根底にある「なぜ」を考えることが大事だと考えられています。
それには利用者様の細かい変化を見逃さず、気づこうとすることが必要になります。
そうした姿勢が、利用者様の安心・安全、健康、そして支援の質に役立つことにつながり、
結果として利用者様が穏やかに気持ちよく過ごせることになります。
この「なぜ」を追求する姿勢は、性分にあっているのではないかと思いました。

入職後の研修
研修は実践に即した内容で行われるので、すぐに現場に活かせることができました。
例えば、「氷山モデル」といわれる考え方です。
調べるとすぐに出てきますが、
研修で学んだ内容を簡単に説明させていただきます。
氷山モデルの簡単な説明
氷山モデルでは、特に自閉スペクトラム症の方の行動を氷山に例えます。
- 水面上の氷山の一角 🏔️:
- 目に見えている、問題として現れている行動(例:かんしゃく、パニック、こだわり、ウロウロするなど)を指します。
- これは氷山のごく一部です。
- 水面下の大きな部分 🌊:
- 水面下に隠れて見えない、行動の真の原因を指します。これこそが重要で、主に次の二つの要因の相互作用として捉えられます。
- 本人の特性:
- 自閉スペクトラム症特有の感覚の過敏さや鈍感さ(音や光への反応など)。
- コミュニケーションの難しさや、変化への対応の難しさなど。
- 環境要因:
- 周囲の状況、刺激(騒音、雑然とした場所)、曖昧な指示など、特性と相互作用して行動を引き起こす要因。
- 本人の特性:
- 水面下に隠れて見えない、行動の真の原因を指します。これこそが重要で、主に次の二つの要因の相互作用として捉えられます。
💡 この考え方の重要性
行動の改善や適切な支援を行うためには、
目に見える行動(水面上の部分)だけに対応するのではなく、
その水面下に隠れた「本人の特性」や「環境要因」に目を向け、理解し、調整すること
が大切だということを教えてくれるモデルです。
知っている方は当たり前のように知っているかと思います。
しかし、知らない人はまったく知らないため、利用者様の対応に関して
つい表面的な、一時的な対応をしてしまいがちです。
サード八王子では、入職後すぐにこういった研修が行われるので、
職員全員が共通した認識をもって利用者様の支援にあたることができると感じました。
このように「なぜ」と考えることが大事となる職場は
私にはとてもよい環境だと感じました。
同時に、利用者様にとってもよい環境だと思いました。
これから
新しい棟ができ、これからまた多くの利用者様を受け入れられる体制になりつつあります。
まだまだ未熟ですが、日々学び、利用者様、保護者様に
「サード八王子でよかった」と思っていただけるように努めてまいります。
今後ともよろしくお願いいたします。
最後に社会福祉法人SHIPの支援にご興味がある皆さまへ
東京都のグループホーム、サード八王子では様々な経験をしている職員が働いています。
きっかけは些細なことでも大丈夫です。
福祉の経験がある方はもちろん
未経験の方もまずは実際に働く環境などをご覧になってみてはいかがでしょうか。
職員一同、ご連絡お待ちしております。
後編、最後までお読みいただきありがとうございました。


